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胡蝶の如く
第6章 裏返し

喘ぎ声に気付いたオレは、
立ち尽くしたまま奴を見つめた。
まだ奴は自慰に夢中でオレに気づかない。
そこで閃いたオレは
ケータイで録画を開始したんだ。
もちろん後で脅して暇つぶしに付き合わすために。
5分、いや10分経った頃、
奴はやっとコトを終え、
オレに気付いた。
目を見開き固まる。
「神埼…礼…??」
明らかに動揺して、冷や汗まで浮かべて。
瞳は揺れて顔を真っ赤に染めて。
「あ、や、その…。礼君、み、見なかったコトに、してくれない??」
ヘラヘラとした笑顔にオレの欲望が膨れ上がった。
だからオレは言ってやったんだ。
「石原遥くん、お前、今日からオレのカノジョになれ。」
もちろんケータイの画面で
動画を再生しながら。
あの時の遥の様子はおもしろかったな。

