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【短編集】real
第2章 瑠璃
指先を動かすことすらめんどくさくて、私はシーツにくるまったまま、枕に顔を埋めてた。
エアコンの音しか響かない暗い部屋に、じじじ、とタバコが燃える音が微かに聞こえる。

いつもそう。
コトが終わると、すぐに私は一人になる。

信ちゃんとのエッチは、気持ちいい。
今までのどんな男よりも。

最初は酔った勢いだった。
でも、ほんとは初めて会った時からのお気に入り。

だから、終電もなくしホテルに入ったときも、絶対に何もしないから、と言う信ちゃんの言葉がどうせ嘘だとわかりながらも信じたフリをした。
信ちゃんがゴソゴソとベッドで動き始めた時も、眠ったフリをして、驚いたフリをしながらそれを受け入れた。


思ったよりも簡単に私の体を開いたと思ったときには、あっという間に私たちはつながっていて。
けどそれを自覚する間もないくらい、最初の衝撃は激しくて。
私はあっという間にイッた。
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