この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【短編集】real
第3章 タトゥー
きがつけば、居場所のない澪は僕の部屋に居ついていた。
澪と名乗るだけで、年齢も、出身も、何も語らない。
悪酔いした勢いで彼女を抱いたときですら、まるでこの世には存在していない存在よのうだった。
けれど、彼女を抱いたときの、あの衝撃。
僕の腕の中で、小さな声を漏らしながら朱色に染まった澪は、その肌に純白の模様を映し出した。
胸から下半身へ、白いレースのような模様が浮かび上がる。
彼女の白すぎる肌は、色を変えた時だけ、その刻み込まれた模様を浮かばせる。
澪が忽然と姿を消したいまでも、僕は、あの装飾を忘れられない。
だからこうして、肌に針を刺し、白いインクを垂らすのだ。
澪と名乗るだけで、年齢も、出身も、何も語らない。
悪酔いした勢いで彼女を抱いたときですら、まるでこの世には存在していない存在よのうだった。
けれど、彼女を抱いたときの、あの衝撃。
僕の腕の中で、小さな声を漏らしながら朱色に染まった澪は、その肌に純白の模様を映し出した。
胸から下半身へ、白いレースのような模様が浮かび上がる。
彼女の白すぎる肌は、色を変えた時だけ、その刻み込まれた模様を浮かばせる。
澪が忽然と姿を消したいまでも、僕は、あの装飾を忘れられない。
だからこうして、肌に針を刺し、白いインクを垂らすのだ。