この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ネムリヒメ.
第6章 ホットミルク.
アタシは時計の針の音しかしない静かな空間で、まるでかぐや姫のように月を見ていた
が、
…ガタン
ひっ!!
突然の物音にビクリと肩が揺れる
アタシって…こんなにビビりだったっけ!?
ちょっと待って…ちょっと待って…
なに!?
やだやだ…
ガタ…バンッ!!
「…っー!!」
玄関…の方?
しかし、到底見に行く勇気など持ち合わせていない
もう、今にも泣きそうだ
…………
ぁ………おさまった!?
も…物音ぐらいするよね…
あは…はははは…
もう、やだなぁ…
「……はぁ…っ」
ため息が深夜の少し冷たい空気に溶けていって
アタシは再び、ソファーのかどに小さくなる
静寂が再び訪れる…
かと思いきや
…ガチャン!!
「っきゃぁ!!」
突然リビングの扉が開く音に反射的に悲鳴があがり、ビクリとカラダがこわばった
もうムリっ!! ムリっ!!
誰か助けて!!
「っ…!! 千隼!?」
半べそ状態でソファーの上で固まっていると、人の気配がして聞き覚えのある声がした