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ネムリヒメ.
第6章 ホットミルク.
「千隼…」
ぴちゃっ…くちゅ…
耳の縁を舌でなぞりながら、彼が名前を呼んでアタシを追い詰める
渚くん…なんで…!?
「言えって…」
「ひゃ…ぁ」
…なんでそんなコト言うの?
そんな疑問が脳裏に過るものの、彼のなじるような視線と声に責め立てられアタシの口から出たのは甘い鳴き声と降参の言葉で…
「………くん…」
きのうの夜を思い出すようにポツリと彼に呟く
しかし…
「それじゃ 聞こえない…」
「つぁ…んんっ!!」
さらに耳たぶを強く噛まれて声があがる
歯をたてられて痛いのに、ビクリとカラダが揺れてカラダの奥に甘い疼きがはしった
何かを考える余裕がなくなる
「はぁっ…はぁっ…」
ぴちゃぴちゃといやらしい音がアタシの頭のなかも犯していくようで、次第に頭も視界も真っ白にされていく
「なぁ…」
もうこれ以上されたら本当におかしくなりそうで
「っあ……葵…くん…」
アタシは瞳に涙を浮べて彼にそう告げた
その言葉はまるで
その先を欲しているような悲願の言葉のように響いて、耳を犯す彼の動きを止める
「…ムカつく」
彼は耳元で一言そう呟くと、熱い息を吐き出すアタシの唇を塞いだ