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ネムリヒメ.
第19章 記憶の中の摩天楼.
「あの日、これと同じシャンパンをお前はどうしたと思う」
「え…どうしたもこうしたも美味しく…」
「バーカ、美味しく頂いてたらこんなネタになってねぇよ」
「ぇえ…っ!!」
た、確かに……
「しかも、楓がお前にって入れてったボトルをな、お前は大人しく飲むのかと思いきや…」
「……………」
え…
そこで止めないで!?
な、なんか初っぱなから聞きたくなくなってきた…
「惜しげもなく風呂にいれやがったし」
「────── !!」
ごめん、楓…
「ちなみにお前が飲みたいって実際に飲んだのは1個上のラベルのな…」
「………………」
「もっと聞く!?」
「い…一応……」
おぉ…ぃ…
楓ごめん、楓ごめん!!
そして、アタシ最悪
「あとは、セレモニーで忙しいオレを存分に顎で遣いながら、買い物だ…食事だ…」
「っゴメン、やっぱりもう……いいです」
「あっそう!?」
げっそりとして途中で遮るアタシに、まだまだあるぜ…と面白そうに口元を歪める渚くん
ホントに最悪だけどその前に、
「ねぇ、散々振り回して今さらなんだけど…」
「なに?」
「その日あったセレモニーってなんだったの?」
「あぁ…」
渚くんがホスト側だったって言ってたからなんとなく想像はつくけれど
「ここの…このカジノの開業記念」
「っ…!!」
やっぱり…
ってことは……