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ネムリヒメ.
第21章  あの夜の王子様.




が、


「…逃げんなよ」

「っ……!!」


逞しい腕に押さえられたカラダはびくともしなかった

けれど、アタシのカラダに触れる彼の手は優しい

その優しさが、変な感覚を引き起こす


「離…して…」


目の前の別人のような雅くんに対する隠しきれない戸惑いが大きすぎるのに


「離…して…よ」

「………」


なぜか彼を見つめたまま動けなくなるアタシ


「ちぃ…」

「………!!」


すると、雅くんは重ねた手で再び胸の傷をなぞらせた

指先に感じる彼の熱と、柔らかい石鹸の香りが混乱する頭のなかをさらにごちゃごちゃにする


「思い出せよ…」

「……らない」


…思い出すのが怖いのか、思い出せないのが怖いのか

込み上げてくるごちゃごちゃになった感情に


「…っ、知らな…い」


切なく途切れ途切れの自分の声に、再び瞳を透明な被膜が被う


しかし…


「…お前のカラダはオレを知ってる」

「…………!!」


え……

な…に……それ…


耳を疑うような彼の声に弾かれるように瞬くと、こぼれ落ちる滴

その滴を掬いとるように頬に彼の唇が触れる


「っ…知らな…ウソ言わな……っ!!」

「ウソじゃねぇよ…」


そんなの、知らな……

っ…!!


その瞬間、

これ以上言葉を発することは許されず、押し当てられ重なったふたつの唇




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