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ネムリヒメ.
第22章 あの夜の…….
「は……」
少し離れた所から自分に向けられた水鉄砲
…といってもかわいい子供のオモチャなんていう物ではなく、それはそれは立派な代物で
エアー圧縮方式のポンプアクションで水を遠くまで飛ばすことのできる、エアウォーターガンと呼ばれる物だった
雅は鋭い眼差しで睨みをきかせ、自分に向けられた水鉄砲のその先を視線で辿る
照準を合わせるように伸ばされた腕を包むのは、白のジャケット
それに合わせ全身白で固めた爽やかな装いのオトコがひとり…
ビーチチェアにゴロンと仰向けに寝そべっている姿が目に入る
髪は明るいキャラメルブラウンに金メッシュ
サイドを外はねにしたレイヤーの入ったミディアムヘアの前髪のから覗かせているのは、少し幼くも見えるがどこか色気のある甘めのフェイスで
目元を覆うティアーズドロップのサングラスを少しだけ下にずらして、ふざけた表情で雅を見つめている
「アイツ…」
見知ったその顔に雅は大きなため息を漏らす
が、
いや…それどころじゃねぇし
眉尻をつり上げながらも、シカトを決め込んで踵を返す
すると
バシャッ…!!
「…………!!」
今度はダイレクトに振り返る寸前の顔面目掛けての遠距離攻撃がヒット
顎先から滴り落ちる水滴に、びしょ濡れになった雅の顔
雅は水滴を払う間もなく発射口に詰めより、サングラスを奪い取って露わになったオトコの顔に、その銃口を突きつけた