この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ネムリヒメ.
第25章 Black Emperor.
「だから、いーやっ。いくら可愛い聖のお願いでも、それは聞けないわ」
「恨むなら、アタシたちをほったらかしにした葵を恨んでね」
「へぇ…」
次々と口を開くオンナたちによって、皮肉にもこんなときに立証される葵の脱・チャラ男宣言
「…冗談じゃなかったんだ」
どうやら彼の身辺整理は嘘ではないらしい
そんな裏付けがとれたところで…
「やん…葵ぃ、なんか元気ない」
「ちょ、や…っ聖、感心してないで助け、ッ──!!」
熱い猛りを求められ、御開帳を施される葵のファスナー
しかし、オンナたちの様子からどうやら彼は不能のようだ
…当たり前である
万が一、この状況下で即行元気だったらもれなく執行猶予なしの即刻処刑が待っている
「あっれ葵くん、不能なの!?」
「ッ…当たり前でしょ!!」
それでも葵を解放する気配をこれっぽっちも見せない彼女たちに聖はニヤリとしながら出方を伺う
─だったら…
「…わかった」
「きゃっ!!」
その瞬間、聖の浮かべた含みのある笑みに突如あがるオンナの短い悲鳴
それに続いてガタンとローテーブルが乱雑な音をたて、床の上で弾けるいくつかのグラス
突然のことに、なにが起こったのかとその場にいる全員が目を見張る
「それならさ…」
ただしそれは、
「たまにはオレと遊ぼうよ」
そんな声をあげ不敵に頬笑むこのオトコ以外
…で、あった