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ネムリヒメ.
第25章 Black Emperor.
ホント、往生際が悪いな…
そんな彼女に、はらわたが煮えくり返りそうになりながら、悪魔の眼差しをことごとく突き刺し返してやる
鋼鉄の貞操を想い人のために守る彼女にとっては、オレなんかに押し倒されるのはもっての他
拷問の他のなんでもないだろう
だけどね、物事にはちゃんとそれなりの理由があるんだよ…
さっきからオレたちをミルクティの肴にして傍観者を決め込んでる望が隣で、聖くん、それ拷問すぎる♪って鼻で笑ってるけどさ
なんてったってオレ、そのためにここにきたんだから
「どの口が言うのそれ…」
─いくら若葉ちゃんだからって、あんまりオレたちをナメないほうがいいよ…
そう警告するようにさっきから動きっぱなしの彼女の唇を親指の腹でなぞってやると、彼女はビクリとカラダ強ばらせ言葉をのみ込んで急に大人しくなった
「自分のしたことわかってる!?」
「…知らない」
涙を溜めた瞳がすがるようにオレを見上げる
けど…
…オレたちを振り回すのはひとりでいい
「ねぇ…いつまで続けるの、それ」
「ッ…!!」
上からいかにも見透かしてるとアピールするような瞳でそう投げ掛けると、僅かに表情を強ばらせる彼女
それを見逃さなかったオレは、若葉ちゃん背中に差し込んでいた手でドレスのファスナーを一気に下まで下げた
「───!!」
その途端、けたたましい悲鳴が室内に響き渡る