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ネムリヒメ.
第25章 Black Emperor.
「ひー…ちゃ」
「探し物の邪魔、しないでよ」
そう容赦なく畳み掛ける聖がもう片方のリボンの結び目に手をかけたのはそれからすぐのことだ
「これで見つからなかったらどうしようか…」
「……や、だ…」
「"イタイコト"したい!?」
「嫌…ぁ…」
白い指先に絡まる淡いピンク色のサテン生地
それをじっくり時間をかけて引きながら、聖は更なる追い討ちをかける
「ねぇ、なんでそんなツマンナイコトしか言えないの!?違うデショ。
せっかく、オレの大事な時間を若葉ちゃんに割いてあげてるんだけど…オレの時給、思ってるより高いよ」
─ピンッ…
そして、悪魔が笑った
「……捲ったらもう見えちゃうね♪」
…天使を象ったような顔をして
「ッ──…!!」
しかしそれは、すべての紐を解き終えたことを示す、彼の最後の笑み
不気味なくらい整った笑みはそのまま保たれ、白い指先はフリルをあしらった滑らかな生地を乱暴に暴く
「…どう!?好きでもないオトコに視姦される気分って…」
剥き出しにされた肌が視線に曝される
「オレはこんなにそそられない裸は"ハジメテ"だけど…」
「ッ……ぅぅ」
彼女の目の前に持ち上げられたレースは、もはや下着の意味はなしていないただの布切れだった
それもビスチェ同様、ソファーの上へと無造作に落とされる
聖は言葉通りに彼女のすべてを容赦なくひんむいたのだ
しかし…
「………!!」