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ネムリヒメ.
第25章 Black Emperor.
ただ、笑ってないのにどこか楽しそうに見えてならないオレの顔が相当不気味なんだろう
オレを映すくすんだ鉛色の瞳は、明らかに嫌悪の色を帯びていた
その感情もどちらかといえば、オレにされた拷問に値する仕打ちに、というよりはオレ自身に向けられているのもよくわかる
しかもこの期に及んで、オレがどこまで本気がなのか計りたそうな生意気な目…隠しきれてないよ
追い詰められたこの状況でオレのポーカーフェイスを見破ろうだなんて、ホント…百億光年早いっての
それをご丁寧に教えてあげてもいいけど、彼女の"ハジメテ"を奪ったオトコとして一生思い出に刻まれるのも癪だ
っていうか、これ以上ちーちゃん以外のなにかを摂取したらオレの生死に関わるから、もう…
…チェックメイト♪
「…ねぇ、若葉ちゃん。オレ、本当は知ってるんだ…」
「………!!」
「若葉ちゃんがなにも持ってないの」
とりあえず、懸命に拒む彼女の脚を割ってその間に指先を侵入させた
そして耳元に唇を寄せたオレの、太股の内側ギリギリを撫でた脅迫行為に、真っ青になりビクリとカラダを強張らせた彼女が弾かれたようにハッとする
「…─────、ね!?」
「それ……どう…いう意味…」
耳元でそっと吐き捨ててやった呪いの呪文に、思い通りに返ってくる彼女の反応
「どういうって…そんなの、そのまんまだよ」
オレは顔をあげると、思わず笑いそうになるのを必死に堪え、口角だけをにんまりといやらしく歪める