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ネムリヒメ.
第25章 Black Emperor.
「若葉ちゃんのことなんて全部お見通し、それに探し物なんてとっくに見つけてるから♪
…つまり、すべてはその分厚い面の皮を剥がしたいがためのフェイクってコト」
「……ッ…!!」
「あはっ♪まとめて色々言ったけど、その弱いオツム…ちゃんと理解してる!?」
─あー、もう無理だ…
そこまで言うのが精一杯で、オレは頭上で拘束していた彼女の両腕を解くと即座に口許を手で覆った
「あははっ♪脱がされ損もいいトコだよね…あーあ、凄い無様な眺め」
オレにこれでもかと侮辱される彼女の間抜け面に涙が出てくる
するとその瞬間、
「…っ!!」
─よっし、釣れた♪
俯いたままヘラッと笑うと額をなにかが掠め、間一髪でそれをかわすオレ
「やめてよ、これ以上オレの顔に傷つけないで。これが原因でフラれたら責任とってもらうから…ッ…!!」
しかし、今度は顔をあげたところを直接狙われる
オレを襲うのは彼女の脚から繰り出された鋭い蹴りと…
─あー、こっちもか…
額に押し付けられる固くて冷たい感触
それはどこに隠し持っていたのかもわからない、黒い鉄の凶器だった
「………」
ようやく化けの皮をひんむいた♪…と思えばこの様ときたか
渚くんに期待しないで待ってて、なんて言ったけど期待通り
そうこなくっちゃ、ツマラナイ…♪
裸のままオレに銃口を向ける若葉ちゃん
赤く充血した目が据わってるあたりから彼女が本気なのは見て伺える
ちなみにこんな時、オレたちのやり取りをミルクティの肴にしてた望がなにをしてるかと思えば…