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ネムリヒメ.
第25章  Black Emperor.





まぁ、それはともかく4000万円越えの彼のペットは、主が沈めたそれを餌と勘違いしたのか大きな口を開けて、標的に確実に接近中である


そして、たった今…


「………」

「………」

「……!!」


オレたちの目の前でアーロンの体内へ鍵が消えていった


「ちょ…っ!!」

「あー!!もー、そんなの食べたらお腹壊すよー。美味しくないから出しなってぇ♪」


これこそ奇行と呼ばずになんと呼ぶ

いろいろと衝撃的な光景を見せつけられ絶句する若葉ちゃんの顔には、ハッキリとそう描いてあった

しかし、そんな様子に構うことなく暢気な声でアーロンの身を案じる望


…と、思いきや


「なーに、ビビってんの?」

「ッ…!!」


困惑しまくる若葉ちゃんの顔をNEO魔王の手が再び掴まえた


「…余計な火種を消しただけじゃん」

「消すって…」

「文字通りだよ、余計な揉め事の火種は"消す"の。

あの"郁くん(ヘンタイ)"に何て言われたのかは知らないけど、

たとえその火元がなんの価値も意味も持たない、ただのガラクタだとしても。

…だよ」

「………!!」

「…言ってる意味、オワカリ?オジョウサマ」


オレですらゾッとするくらい腹黒さが滲み出たような笑顔だった


若葉ちゃんはフリーズしたまま、ただ、ただ、ただ、絶句、絶句、絶句で…

そしてオレは、笑いを堪えるのに必死、必死、必死だ








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