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第3章 桃の販売員

「だいしゅきホールドをしろ」
　中年客はリクエストを続ける。
「だいしゅ？　何ですか？」
「ほら、この両脚を……。こうして、俺の腰に回して……」
　朱里の脚を掴み、誘導する中年客。
　いつしか、朱里の脚は、しっかりと中年客の腰に巻きつくような格好にされていた。
　正面から抱き合うような体勢のまま、まるで愛する者を離さじと捕まえるかのような様子で、朱里の生脚は中年客の腰へと絡みついている。
　二人の大事な部分は必然的に、ズボンとショーツ越しとはいえ、密着していた。
　中年客の怒張を、花唇ではっきりと感じ取る朱里。
　朱里も徐々に、花蜜がにじみ出てくるのを感じていた。
「さぁ、再開するぞ！　ん？　何、シケた面してんだよ。楽しくいこうぜ」
「そりゃ、こんな顔になりますよ～。やりたくないですし」
　不満顔の朱里。
「すぐ終わるから、辛抱しろって。続けるぞ」
　そう言って、再び中年客は朱里の唇に吸いついた。
　舌と舌が絡み合う。
　ちゅ……ちゅ……。
　微かに音も漏れてきていた。
　朱里の背中に回す手に力を込め、ぎゅっと抱き寄せる中年客。
「んっ……んん……」
　朱里もいつの間にか、自然と舌を自ら絡めていく。
　とろけそうになるほど甘美な感覚が朱里を制圧していた。
　朱里の手足もしっかり中年客の身体に回っており、まるで自分のものにしたいかのごとく、目いっぱい引き寄せている。
　中年客のシンボルは早くも反応を始め、朱里の股間をノックしていた。
　間にズボンや下着を挟んではいるものの、シンボルの目覚めを、明瞭に感じ取っている朱里の花唇。
　僅かながら、果実の内部で花蜜が広がろうとしていた。
　中年客はやがて、手をモゾモゾさせはじめる。
　ぴっちりと朱里の身体にフィットしたＴシャツの下部から、強引に右手を侵入させていく中年客。