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やらし恥ずかし夏休みバイト
第3章 桃の販売員
「俺も帰るわ。朱里ちゃん、ありがとね~。朱里ちゃんの桃、最高だったよ」
「ちょっと~! 桃、まだ食べてないじゃないですか。ってことは、いやらしい意味でしょ。そういうのやめてください!」
 橋本の軽口に、口を尖らせて突っ込む朱里。
「おお、怖い怖い! じゃ、まったね~」
「……それでは、また」
 朱里はやや不機嫌そうに、橋本を見送った。

 そして、一人っきり、すっかり暗くなった車内に残された朱里は呟く。
「ん~、また大変な目に遭っちゃったけど、どうにか完売できてよかった。ほんと、よかったところといえば、完売できたところだけが、ね」
 その後、運転席へと移動すると、上部についているライトのスイッチをひねり、電気を点灯させる朱里。
 そして、再びスカートとショーツを脱ぐと、ティッシュを手にし、大切なところを拭ってみた。
 灯りを頼りに、そのティッシュをよく見てみると、やはり粘っこい液体が付着しているようだ。
「もう~! またこれじゃん!」
 朱里はまたも口を尖らせる。
 しばしの間、相当な努力をして、花唇をティッシュで拭い続けた朱里。
 やがて、「あとはシャワーで洗い流すしかないかぁ」と呟くと、バンのエンジンをかける。
 いつしか、時刻は午後8時前になっていた。
 あたりはすっかり暗闇に覆われているので、バンのヘッドライトを点ける朱里。
 予定時刻より少々早めだったが、どうにか桃を完売することに成功した朱里は、今日の成果を報告するため、支部へ向けてバンを走らせていった。



               ■ 第3章 おわり ■


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