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やらし恥ずかし夏休みバイト
第4章 プールの監視員
 7月も残すところあと数日。
 暑い暑い午後、朱里は住んでいる街にあるプールへとやってきていた。
 泳ぎにきたわけでも、遊びにきたわけでもなく、プール監視員のバイトのためだ。
 普通救命講習の受講経験がある朱里は、「これこそ、自分にぴったりのお仕事だ!」と思い、応募してみたところ、採用されたというわけだった。
 言うまでもないことかもしれないが、桃販売のバイトは自ら辞めた朱里。
 あの調子でいくと、次回のバイト日も散々いやらしい行為を強要されるのは間違いないと、朱里にもさすがに分かったので。
 そして、すぐにまたバイト探しをし、この「プール監視員」のバイトを見つけたというわけだ。
 時給が思っていたよりもかなり高かったことが最初は不思議だったが、「このプールは、大きな遊園地内にあるからかな。広くて人も多いはずだし、大変だろうから」と思い、さほど気にしていない朱里。
 ここまで3回、高時給に目がくらんだばかりに、散々いやらしい目に遭ってきたのに、懲りていないようだった。
 朱里としては「プール監視員は水着を脱ぐはずがないから、いやらしいことをされる心配は皆無かな」と思っているようだ。

 朱里が働くことになったプールは、面積がそこそこ広いためか、三人一組で班を結成し、監視することになっている。
 一人が、「タワー」と呼ばれている、まるでテニスの審判台のような高所にそびえる椅子に座って監視し、残る二人は、プールサイドを巡回する……といったシステムのようだ。
 朱里のバイト先では、30分おきに持ち場を交代する決まりなので、時間中ずっと同じ場所で監視するわけではない。
 なので、公平性はあり、誰か一人が特に大変な思いをするということはなかった。
 そして、その三人以外にも、アナウンス等のために、本部には必ず複数名が常駐していることになっている。
 また、男女とも、監視員は競泳水着を着用する決まりで、居る場所によって、上にTシャツや短パンを着用することになっているようだ。
 タワーに座る監視員は競泳水着オンリーだが、プールサイドを巡回する監視員はTシャツを、本部にいる監視員はTシャツと短パンを、それぞれ水着の上から着用することに決められていた。


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