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淫らデッサンに疼く人妻
第2章 デッサンモデルへの誘い
「お仕事って、どんな感じでしているの? その……。身体を触られたりとか、しないよね?」
「私は生徒さんに触られたことなんか、一度もないよ。指定されたポーズをとるんだけど、20分で1本とカウントするわけ。で、1本終えると10分の休憩がもらえるの。これを何セットかこなすんだけど、私の場合、身体がなまってたから、1回休憩を挟んでの2本、計40分ポーズをとるだけで最初は精一杯だったな。今でこそ、他のモデルさんと同じく、5本セットをこなしているけどね」
「そ、そんなに大変なんだ……」
「うん、最初はね」
 苦笑する美雪。
「20分間、ピクリとも動かず静止するんだから、最初のうちは筋肉痛になるのは仕方ないよ。でもね、慣れてくれば、余裕も出てくるし、何よりさっき言ってたみたいな魅力があるからね。なんかもう、私みたいな何でもない女が、その場では女神のような存在なんだよ。私の通う仕事場では、終了後に、描いていたみんなと話し合ってコミュニケーションを取れる場が設けてもらえるんだけど、それもまた楽しくて、良い刺激になるからね。みんなの作品について、率直に語り合えるし、勉強にもなる感じかな。私も絵を描いてみたくなってくるぐらいにね。だけど、うちのところでは、絵を描く側は男性のみしか募集していないみたいだから、私たち女が絵を描きたければ、別の教室に通わないといけないけどね」
「そうなんだ」
 聞いているうちに、少しではあるが興味がでてきた茜。
 ただ、「夫以外の男性の前で裸になる」ということに対する抵抗感は、ほとんど抜けてはいなかったが。


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