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淫らデッサンに疼く人妻
第16章 衛一のデッサン初体験
 その後、服を着た衛一と佐夜香は、近崎の待つアトリエへ。
 だいぶ時間が経ったということで、この日のモデルはここまでということになったため、一足先に佐夜香は帰ることに。
 そこで、佐夜香は先ほど衛一に言っていた、「次回からは、衛一のいるときにだけモデルをしたい」ということを近崎に伝えると、あっさり了承された。
「よっぽど、衛一さんをお好きになられたようですね」と近崎から笑顔で突っ込まれ、佐夜香は珍しく照れていたようだ。
 そして、衛一と近崎に挨拶をした後、佐夜香はアトリエを後にした。
 アトリエに残った二人は、次回の日取りを決めることに。
 近崎が手帳を見ながら尋ねた。
「次は土曜日にしませんか?」
 土日だと、割と自由がきくので、衛一にはありがたかった。
「ええ、問題ございませんよ。土日は休みなので、夕方以降でなくても都合がつきますし、むしろありがたいです」
「それはよかったです。では、土曜の午後2時というのは、いかがでしょう?」
「大丈夫です。その日時でお願いしますね」
 こうして、衛一の次回のデッサン予定日が決まった。
「了解いたしました。京極さん、本日はお疲れ様でした。次回のモデルさんは、佐夜香さんではないので、今日の絵は大切に保管しておいてくださいね。次に佐夜香さんがモデルをされるときに、仕上げていただきますので」
「はい、分かりました。それでは、これにて失礼いたしますね」
 衛一が頭を下げると、近崎はまた「お疲れ様でした」と言って同じく頭を下げる。
 そして衛一はアトリエを辞去した。


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