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淫らデッサンに疼く人妻
第6章 面接と実技
「こちらが更衣室になります」
 ドア前にて立ち止まり、近崎が教えてくれた。
「すぐそちらに見えますのが、先日ご案内いたしました教室でして、私はそちらで待機させていただきますね。こちらの更衣室内にはロッカーがございまして、それぞれ鍵がついております。ですんで、お脱ぎになったお召し物は、どちらのロッカーでも構いませんので中に入れていただき、必ず鍵を閉めてくださいね。その鍵は、後ほど私が預からせていただきます。また、すぐ目に付くと思いますが、テーブルの上にバスローブをご用意いたしております。そちらを上から羽織ってから、あちらの教室へとお越し願えますか? それでは、お着替えの方、よろしくお願いいたします」
「はい……。こちらこそよろしくお願いしますね」
 一礼の後、近崎は隣のドアまで歩いていく。
 茜は言われた通り、すぐに更衣室へと入った。

 小さな更衣室だったが、しっかりクーラーが設置されていて、ちょうどよい温度に冷やされていた。
 そのため、不快感はまるでない。
 ただあるのは、羞恥だけだ。
 しかし、ここまで来て、引き返せるはずがない。
 数秒間、目を閉じていた茜は、意を決したように目を見開く。
 そして、震える手で服を脱ぎ始めた。



 1分もしない間に、生まれたままの姿になった茜。
 その引き締まった美しい身体は依然として小刻みに震え、茜の羞恥と狼狽を伝えていた。
 更衣室にいるのは自分だけなのに、まるで誰かに見られているように感じた茜は、バスローブを慌てて羽織る。
 それでも、茜はすぐには、近崎の待つ教室へ向かう決心がつかない。
 身体の震えは一向にやまず、茜は両手で顔を覆った。
「やっぱり、やめておいた方がよかったかな……。これから、近崎さんに全部、見られちゃう……」
 茜の初体験は、夫の衛一との新婚初夜だったため、衛一以外の男性には裸を見せたことがない。
 それなのに、これから衛一以外の男性に見られてしまう……そう考えると、涼しい室内にいるはずなのに、じんわりと汗が滲んできた。


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