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淫らデッサンに疼く人妻
第6章 面接と実技
 やがて、ポーズ開始から20分が経過した。
「それでは、20分経ちましたので、試験を終了いたしますね」
 近崎が言うや否や、急いでカゴへと走りよってバスローブを取ると、茜はそれを羽織った。
 羞恥で顔は真っ赤に染まり、身体はやや震えている。
 しかし、一つ気づいたことがあった。
 恥ずかしい反面、花蜜を吹きこぼすほどの、強烈な快感があったことだ。
 えもいわれぬ解放感は、茜にとって新鮮で強烈な感覚だった。
「お疲れ様でした、茜さん。実技試験、合格です」
「え?!」
 茜は耳を疑った。
「いや、そもそも、この試験の意味は『ちゃんと20分間、ポーズをとって静止していられるか』ということですんで。見事にこなしていただいた茜さんが不合格になるはずがないですよ」
 近崎は穏やかな笑みを浮かべて言う。
 茜は言いづらそうに、心配していることを尋ねようとした。
「あの……。でも……。途中でご存知だったかと思いますが……」
 それ以上言うことができず、口をつぐむ茜。
 言いたいことを察した近崎が、安心させるような柔らかい表情で答えた。
「ああ、ポーズ中にも申し上げましたが、全く気になさる必要はないですよ。生理現象なので、ベテランのモデルさんにも起こることがございますし」
 茜の様子を伺う近崎だったが、顔を赤らめたまま黙っているのを見て、さらに言葉を続けた。
「最初から20分しっかりこなしていただけて、本当に茜さんは素晴らしいですよ。素質がおありとお見受けいたします」
「ありがとうございます……。あ、あの……」
「何でしょう?」
「今後もしその……。近崎さん以外の方々がたくさん参加されているときに……今日みたいになってしまったら……」
 茜はうつむく。
 そんなこと耐えられない、と茜は内心思っていた。
「すみませんね、本当に。誤解されてしまっても仕方ないですよね。しかし、誓って申し上げますが……この教室でモデルさんのお身体に触れてしまったのは、今日が初めてです。その……本当に申し訳ございません」
 深々と頭を下げる近崎。


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