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淫らデッサンに疼く人妻
第12章 蕩ける美雪
 20分が経過した。
 すでにかなりポーズに慣れてきている美雪にとっても、やはり手を上げるポーズは身体に負担がかかる。
「では、20分が経ちましたので、休憩に入りましょう。美雪ちゃん、楽にしてくださいね」
 近崎の言葉に「はーい」と返事をし、手を下ろす美雪。
 しかし、すぐには脚を動かさず、しっとりと湿っている秘所を、10秒間ほど男たちの目に晒しておいた。
 見せつけるかのように。
 そして、自然な様子で脚を崩す美雪。
 教室でのモデルと同じく、休憩時間はバスローブを羽織ってよいのだが、美雪はアトリエではなるべく羽織らないことにしている。
 その一番の理由はやはり、見られる喜びを少しでも長く感じていたいという思いからだった。
 事実、休憩時間に入っても、男たちの目は美雪の裸身に釘付けだ。
 もちろん、男たちのギラつく視線は、主に性的な意図から飛ばされていることを美雪もよく分かっていたが、その視線の意図がそれだけではないこともまた知っていた。
 そこには、美雪の美しい裸体に対する称賛の意図もまた、込められているということを。
 その視線の中に、女神か妖精でも見るかのごとき礼賛すら感じ、美雪は天にも昇る心地だった。
 2年前に結婚した三郎とは、結婚後わずか2ヶ月でセックスレスになってしまった美雪。
 その頃から、夫からすらあまり女と意識されていないような空気を感じ取っていたため、美雪はずっと寂しい思いをしていた。
 ところが、デッサンモデルを始めてからは、状況が一変することに。
 近崎や生徒、弟子たちに称賛の眼差しを向けられることで、美雪は女としての喜びを再び感じつつあったのだった。


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