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あたしに全部見せなさいっ!
第8章 愛の説教部屋
「今日は一日、部屋で安静にしていなさいね」
という母親の言いつけを破るわけにもいかず、ずっとベッドに横になったままぼけーっと天井を見る。
絵なんてとてもとても描く気にはなれなかった。だけど何もしないとそれはそれで、昨日の出来事を思い出してしまう。
気晴らしに外行きたいなぁ。
そっとベッドから下りて、窓から下を見る。
「高い……」
二階だから当たり前だけど。窓を伝って柚留の部屋まで行ったことはあっても、窓から下に下りたことはなかった。
「やっぱり怖いなぁ。靴ないし」
諦めて、ベッドに戻った。普通にドアから外に出ようかとも思ったけど、お母さんに見つかったら怒られるし。学校をサボってて後ろめたい気持ちもあって、おとなしく寝ていることを選んだ。
あんまり眠くなくても、目を閉じると自然とうとうとしてくる。
久しぶりに、柚留との夢を見た。