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あたしに全部見せなさいっ!
第8章 愛の説教部屋
あれは小学四年生くらいの時だったか。反抗期真っ只中なあたしは、親に毎日のように反抗して怒られていた。ちょっとしたことで頻繁に。
温厚なお母さんだけじゃ手に負えなかったらしく、時々父親も参戦。
その日もそうだった。確かきっかけは、お菓子を食べ過ぎて夕飯が食べられなかったっていうだけだったんだけど。親に注意され、ついつい反抗してしまい、がっつり母親から怒られて、自分の部屋に逃げ込んだ。そこに父親が参戦。
珍しく声を荒げる父親にびっくりして、ドア越しに一週間夕飯を抜きにすると宣告されて、もう、こんな家にはいられない! と思ってプチ家出した。窓から、柚留の部屋へ。
涙も止まらず、ひっくひっくとしゃくりあげながら、無我夢中で窓を伝い、柚留の部屋の窓を叩きまくった。
柚留がカーテンを開ける。
あたしの姿を見た時の、柚留の驚きっぷりはまさに化け物と遭遇した時のそれだった。カーテンを開けたら人がいて、泣きわめいたあとのぐちゃぐちゃの顔で窓にへばりついてたんだから、そりゃ驚くよねって話だけど。