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あたしに全部見せなさいっ!
第8章 愛の説教部屋

目を覚ますと夕方だった。結局一日中寝てたみたいだ。
スマホを開くと、詩織から着信。あたしは電話をかけ直し、少し話した。
「もう大丈夫だよー。明日は学校行くね」
「うん、待ってるね! でも無理すんなよ、お大事にっ」
うじうじしてても仕方ない。立ち直りの早さと行動力だけが、あたしの取り柄なのに。
とりあえず明日は学校に行って、柚留に謝ろう。レズじゃない、とか言って、多分傷ついてたから。柚留なら、またすぐ笑って話してくれるはず。謝ったら許してくれるはず。今までだって、ずっとそうだったし。
前向きに、前向きに。
不安な気持ちを追い払うように、あたしはぶんぶんと頭を振った。
もう柚留は、部屋にいるかな。窓を開けて隣を覗きこむと、柚留の部屋からは明かりが漏れていた。もう帰ってるみたい。
だけど部屋に乗り込む勇気までは持てなくて、みんながいる学校で話しかけて、謝ろうと決意を固めた。

