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第8章 愛の説教部屋

「……だよね。やっぱり、酷いことしたよね。柚留、普段あんまり言わないけど、女の子みたいな容姿気にしてたりするのかなー。……可愛いって言われるの嫌なのかな？　男らしくなりたいとか？　なのにレズって……」
「はあ？　そこなの？」

　詩織の眉間に深く皺が寄る。

「……え？」
「ちょっとまりね！　根本的に反省する場所違くない？」
「違う？　何が？」
「森永くんが女子扱いされてるのなんて、今に始まったことじゃないでしょーよ。クラスの子達の大半が、彼を男としてなんて見てないと思うわ。特に女子。クラスの女子達の森永くんへの接し方は、完全に同性に対してのそれだもん。……まあ、あたしもだけど」

　さすが、ナチュラルに女子なゆるふわ系男子代表、森永柚留。オリンピックも夢じゃない!?　って、そういう話じゃなく。