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あたしに全部見せなさいっ!
第8章 愛の説教部屋

 あたしの中の答えを探ろうとでもするように、ゆっくりとそう尋ねてくる。

「あたし?」
「そーよ。森永くんの気持ちがわかっても、あんたの気持ちがはっきりしなかったら、何も進展させられないでしょ? まりねにとっての森永くんは? 優しくて可愛いだけのただの幼なじみ? それともちゃんと、異性として好きな存在?」

 そう聞いてくる詩織の目は、今まであたしにしてきたどの質問の時よりも、真剣な眼差しだった。

「異性として?」

 詩織の言葉を反芻して、柚留のことを思い出す。可愛らしい容姿。穏やかな性格。女子みたいにおっとりした物言い。
 だけどエッチの時は、男の子な部分をいっぱい見れた。最初は漫画のために観察してたはずなのに、普段と違う柚留自身にいつの間にか興味を持ってしまっていて。
 でもこれは、ちゃんと『好き』ってことなのかな。あたしが変態だから、エッチだから、男の子な柚留に欲情してるだけじゃなくて?
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