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あたしに全部見せなさいっ!
第8章 愛の説教部屋
み、耳が痛い。最後の、特に最後の!
「そうなっちゃったら付き合うのは難しいでしょ! それに……」
そこでふと、詩織の言葉が止まる。何かを思い付いたように目を見開いて、二回ぽんぽんと手を打った。
「あー、そうそうそうそう! あたし、用事思い出したわ!」
「……へ?」
なんだろ、急に。用事の思い出し方があまりにわざとらしくて、あたしはぽかーんと固まった。
そのまま詩織は、あたしを空き教室から追い出しドアを閉めようとする。詩織はまだ空き教室の中に
「ちょっと、なんでドア閉めるの? 詩織帰んないの?」
「だから用事っ。いいから、まりねは早く図書室に行って行って! じゃあねーっ」
しっしっと手で追い払われ、ぴしゃりとドアを閉められてしまう。
こっそり窓から覗くと、詩織はなんと電話を始めていた。
もーう、わけわからんっ!
あたしはため息をついて、とりあえず図書室に向かった。