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あたしに全部見せなさいっ!
第2章 紙とインクに発情中っ!
「もったいないなー。まりね、可愛いのに」
「……詩織に言われてもなぁ。イヤミにしか聞こえないよ」
詩織にルーズリーフを返してもらい、お絵かき再開。……の前にご飯だった。そういえばまだ食べてない。あたしも詩織と一緒で、お弁当。
二人でお弁当を広げて食べながら、まだ詩織は食い下がる。
「いないの? クラスとか学年に、気になる人とか、好きな人とか」
「ぜーんぜん」
「えーっ」
お母さん手作りのポテサラを頬張りながら、閃いた。これを片方がポロリした乳首に塗ったらエロくない!?
「……はいそこ! 食事中に妄想しない! ニマニマきもいから!」
「はーい」
……バレた。
もやもやもやーっと浮かび上がってくるあれこれをどうにか脳内から追い出して、食事再開。
ふと閃いたように、詩織が声を上げた。
「まりね、あんたには森永(もりなが)くんがいるじゃない!」
「へ? 柚留(ゆずる)?」