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あたしに全部見せなさいっ!
第1章 プロローグ
「ーーすごーい。男の子の体って、こうなってるんだぁ」
あたしは目の前の光景に、素直に感動し、声をあげた。
散らかったあたしの部屋。光源は月の光だけで、部屋の中は薄暗い。だけど柚留(ゆずる)が、部屋の電気はつけないでって泣きそうな顔で言うから、それだけは聞き入れてあげた。
なんて優しいあたしっ。
薄暗くたって大丈夫。目を凝らして見れば、柚留の体のラインはしっかりと見える。
ベッドにお尻をつけて脚を開かせた状態の柚留に対面して、あたしは女の子座り。
高校生の男子にしては華奢な体つきの柚留。顔立ちは女の子みたいに可愛いのに、筋ばった体やあばらの浮き出た腹筋は、やっぱり男の子のものだ。
ずっと見たかった本物の男の子のカラダが、目の前にある。デッサン人形じゃわからない形や質感、色、反応、仕組み。
女のあたしじゃわからない、わかりようもない貴重な資料。
あたしはうっとりと、目の前に晒された彼の性器に顔を近づけた。一番観察したかった場所。だって女の子にはないんだもん。小ぶりなそれはまだふにゃふにゃで、だらんと垂れ下がったままだ。