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あたしに全部見せなさいっ!
第1章 プロローグ

「まりねちゃん……」

 怯えの滲んだ柚留の声は小さくて、あたしは聞こえないふりをした。
 柚留は両手をぐっとついて、両足を開いていた。しかも、身に付けているのは前がはだけた緑色のパーカーだけ。
 ズボンも下着も全部脱がされて、あたしに恥ずかしい場所を、余すところなく晒している。
 羞恥のせいか、露出した場所が多いせいで肌寒いのか、柚留は時々ぶるりと全身を身震いさせた。

「……も、もういい? 足閉じて」
「何言ってるの? ダメに決まってるじゃないっ! これからなのにっ」
「そんなぁ……」

 柚留の、絶望的な顔。
 あたしは机の上のスケッチブックとえんぴつを手に抱え、また柚留の体に向き直る。

「あれ?」

 もう一度目を凝らす。柚留の体には、ある変化があった。
 ふにゃりと垂れ下がって皮をかぶっていた柚留のものが、少しだけど大きくなっている。
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