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あたしに全部見せなさいっ!
第4章 男の子の体
柚留はあたしに背を向けて、下着も取り去った。今身にまとっているのは、緑のパーカーだけ。
「こっち向いて」
柚留が振り向く。暗闇の中では柚留の体はよく見えない。白い肌がぼんやりと浮かび上がっているだけで、形までははっきりとわからなかった。目が慣れれば大丈夫そうだけど。
「ベッドに座って」
「でも、汚れちゃう……」
「いいよ、そろそろシーツ替えようと思ってたとこだし」
窓のそばが一番明るい。そこに柚留を促す。
月の光が差し込む窓から、なるべく体を反らそうとする柚留。
「ダメ。窓の前に座って?」
暖房の暖かい風も、ベッドが一番当たりやすい。
柚留はのろのろと、指示に従う。案の定、柚留の綺麗な体や顔がよく見えた。明るい場所で見るのと、なんとなく違う。蒼白く浮かび上がった柚留の裸体は、どこか幻想的で、このまま写生してみたい欲求も出てくる。
見たい、描きたい、柚留の全部!
むくむくと、膨れ上がってくる創作意欲。貴重な資料を目の前に、さっきまでのイライラなんて吹っ飛んでしまっていた。
今はひたすら、わくわくドキドキしてる。