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テンプテーション【完結】
第4章 周辺がにぎやかすぎて困ります!
*
お昼は同じ部の人たち数人と連れだって、お気に入りのランチを食べに行った。そこで話題になったのは、やはり中本課長の話だった。
「森山さんって」
「東泉さんと同期じゃなかった?」
「え……と、そうですけど」
「なにか話、聞いていた?」
「いや、それが……。彼氏ができたとしか聞いていなくて、かなり戸惑ってます」
「あら、そうなんだ。社内恋愛だし、相手があの中本課長だから、仲がよくても言えなかったのかもね」
「東泉さんと同期ってことは、歳の差がすごくないですかぁ?」
「中本課長っていくつだっけ?」
「四十四・五?」
「東泉さんっていくつ?」
「二十七です」
「中本課長が四十五なら、十八の歳の差よ!」
きゃーっと盛り上がっている横で、私は思わずため息をついた。
私がさゆみちゃんの立場だったら、簡単に言えなかったと思う。だから仕方がなかったっていうのは分かるけれど、とっても複雑な気分だった。
とそこまで考えて、そういえば私もさゆみちゃんに貴博さんと結婚したという報告をしていないことに気がついた。
同じ会社の人とだと、言うタイミングが難しい。
そんなことを実感しつつ、私は美味しいランチをお腹におさめた。
私が落ち着いて仕事に取りかかれたのは、和田部長が席に戻ってきた午後からだった。今日は幸いなことに急ぎや重たい仕事が入ってなくて助かった。残業する気にもならなくて、とっとと仕事を終わらせた。
どこかのタイミングで和田部長から呼ばれるかと思っていたけれど、今日は特になにもなかった。
お昼は同じ部の人たち数人と連れだって、お気に入りのランチを食べに行った。そこで話題になったのは、やはり中本課長の話だった。
「森山さんって」
「東泉さんと同期じゃなかった?」
「え……と、そうですけど」
「なにか話、聞いていた?」
「いや、それが……。彼氏ができたとしか聞いていなくて、かなり戸惑ってます」
「あら、そうなんだ。社内恋愛だし、相手があの中本課長だから、仲がよくても言えなかったのかもね」
「東泉さんと同期ってことは、歳の差がすごくないですかぁ?」
「中本課長っていくつだっけ?」
「四十四・五?」
「東泉さんっていくつ?」
「二十七です」
「中本課長が四十五なら、十八の歳の差よ!」
きゃーっと盛り上がっている横で、私は思わずため息をついた。
私がさゆみちゃんの立場だったら、簡単に言えなかったと思う。だから仕方がなかったっていうのは分かるけれど、とっても複雑な気分だった。
とそこまで考えて、そういえば私もさゆみちゃんに貴博さんと結婚したという報告をしていないことに気がついた。
同じ会社の人とだと、言うタイミングが難しい。
そんなことを実感しつつ、私は美味しいランチをお腹におさめた。
私が落ち着いて仕事に取りかかれたのは、和田部長が席に戻ってきた午後からだった。今日は幸いなことに急ぎや重たい仕事が入ってなくて助かった。残業する気にもならなくて、とっとと仕事を終わらせた。
どこかのタイミングで和田部長から呼ばれるかと思っていたけれど、今日は特になにもなかった。