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テンプテーション【完結】
第4章 周辺がにぎやかすぎて困ります!
確かに普段の様子を見ていると、貴博さんはこだわらないって訳ではないと思うけど、淡々としているところがあると思う。
周りに流されているというわけではなくて、空気が読めるっていうの? なんかちょっと違うような気もするけど、特に主張することなく周りに合わせているという感じ。容姿が優れているから目立つけれど、それがなければ取り立てて目立つような人ではない。
どちらかというと、貴博さんがいると場が和むみたいなムードメーカー的な存在ではあるかもしれない。だから私も貴博さんが相手だと油断してしまっているところがあった。
「さっきはがっついてしまったけど、一度出したから、もっと真白のことを愛せるよ」
貴博さんは汗に濡れた前髪をかきあげると、熱い吐息とともにそんな恥ずかしいことを口にした。
「なっ……なに、は、恥ずかしいことをっ」
この人はなにをおっしゃっているのですか!
「じゃあ、続けて三回くらいセックスできるって言えばいいか?」
「やっ、だ、だからっ」
「かわいがってやるぜ?」
なんといえばいいのですか、これ。
「真白を籠絡するにはどれがいいのか探っているんだけど、どれも駄目か」
「とっくに籠絡されていますよ!」
そう言った瞬間、貴博さんの瞳がぎらりと光ったことで失敗に気がついた。
「真白?」
今まで聞いたことがないくらいの甘ったるいというよりは猫なで声に思わず息をのむと、貴博さんが呻いた。途端、私の中がみっしりと隙間なく埋められたような感覚がある。
こ、これってもしかしなくても、貴博さんが元気になったってことですか?
「俺のこと、煽ってる?」
「とんでもない!」
「真白の中、すっごい蠢いているし、締め付けてるんだが、これで煽っていないと?」
「煽ってなんかないですって!」
貴博さんの色気をどうやって躱そうかと悩んでいるくらいなのに、煽ってどうするのよ。そんなこと、してませんって。
「なるほど、誘っているのか」
「滅相もゴザイマセン」
周りに流されているというわけではなくて、空気が読めるっていうの? なんかちょっと違うような気もするけど、特に主張することなく周りに合わせているという感じ。容姿が優れているから目立つけれど、それがなければ取り立てて目立つような人ではない。
どちらかというと、貴博さんがいると場が和むみたいなムードメーカー的な存在ではあるかもしれない。だから私も貴博さんが相手だと油断してしまっているところがあった。
「さっきはがっついてしまったけど、一度出したから、もっと真白のことを愛せるよ」
貴博さんは汗に濡れた前髪をかきあげると、熱い吐息とともにそんな恥ずかしいことを口にした。
「なっ……なに、は、恥ずかしいことをっ」
この人はなにをおっしゃっているのですか!
「じゃあ、続けて三回くらいセックスできるって言えばいいか?」
「やっ、だ、だからっ」
「かわいがってやるぜ?」
なんといえばいいのですか、これ。
「真白を籠絡するにはどれがいいのか探っているんだけど、どれも駄目か」
「とっくに籠絡されていますよ!」
そう言った瞬間、貴博さんの瞳がぎらりと光ったことで失敗に気がついた。
「真白?」
今まで聞いたことがないくらいの甘ったるいというよりは猫なで声に思わず息をのむと、貴博さんが呻いた。途端、私の中がみっしりと隙間なく埋められたような感覚がある。
こ、これってもしかしなくても、貴博さんが元気になったってことですか?
「俺のこと、煽ってる?」
「とんでもない!」
「真白の中、すっごい蠢いているし、締め付けてるんだが、これで煽っていないと?」
「煽ってなんかないですって!」
貴博さんの色気をどうやって躱そうかと悩んでいるくらいなのに、煽ってどうするのよ。そんなこと、してませんって。
「なるほど、誘っているのか」
「滅相もゴザイマセン」