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テンプテーション【完結】
第5章 幸せの誘惑(完)
*
目が覚めたら、思った以上に部屋の中が明るかった。
昨日、部屋に帰り着いたのは二十二時過ぎだったと思う。貴博さんに支えられながら寝る準備をしてベッドに倒れ込んだ……まではぼんやりと覚えている。
……あれ? 貴博さんに手伝ってもらってワンピースを脱いだ、までは覚えているのよ。化粧も自分で落とした。その先の記憶はないけれど、今、私はパジャマを着て寝ている。まさか、貴博さんが着せてくれた……の?
その可能性を否定できずに悶えていると、ドアが開いて、貴博さんが入ってきた。
「真白、起きた?」
「起きました。……おはようございます?」
なんとなくの感覚でお昼になっていると思ったけれど、私は今、起きたばかりなのでそう挨拶すると、やはり笑われた。
「すでにお昼だけどな」
朝にしては明るすぎると思ったけれど、お昼まで寝てしまうとは。
「昨日、パジャマを着せてくれました?」
恥ずかしくて貴博さんから視線をそらして聞くと、笑い声が聞こえた。
うう、笑わないでよ。
「着せたよ。すごく楽しかった」
「ありがとうございます……」
すごくすごーく! 恥ずかしいです!
そんな私の反応を見て、貴博さんは楽しんでいるようだった。うー、この人ってこういうところがあるのよねえ。意地悪だ。
「さっきまでずっと寝顔を見ていたんだけど、幸せそうに寝てるから起こすのも可哀想だと思って寝かせておいたけど、起きたのならよかった」
うわぁ、私、どんだけ緩んでるのっ。
「本当は起きるまで見ていようかと思ったけど、さすがにお腹が空いたから、簡単なものだけど作ったよ」
「すみません……」
目が覚めたら、思った以上に部屋の中が明るかった。
昨日、部屋に帰り着いたのは二十二時過ぎだったと思う。貴博さんに支えられながら寝る準備をしてベッドに倒れ込んだ……まではぼんやりと覚えている。
……あれ? 貴博さんに手伝ってもらってワンピースを脱いだ、までは覚えているのよ。化粧も自分で落とした。その先の記憶はないけれど、今、私はパジャマを着て寝ている。まさか、貴博さんが着せてくれた……の?
その可能性を否定できずに悶えていると、ドアが開いて、貴博さんが入ってきた。
「真白、起きた?」
「起きました。……おはようございます?」
なんとなくの感覚でお昼になっていると思ったけれど、私は今、起きたばかりなのでそう挨拶すると、やはり笑われた。
「すでにお昼だけどな」
朝にしては明るすぎると思ったけれど、お昼まで寝てしまうとは。
「昨日、パジャマを着せてくれました?」
恥ずかしくて貴博さんから視線をそらして聞くと、笑い声が聞こえた。
うう、笑わないでよ。
「着せたよ。すごく楽しかった」
「ありがとうございます……」
すごくすごーく! 恥ずかしいです!
そんな私の反応を見て、貴博さんは楽しんでいるようだった。うー、この人ってこういうところがあるのよねえ。意地悪だ。
「さっきまでずっと寝顔を見ていたんだけど、幸せそうに寝てるから起こすのも可哀想だと思って寝かせておいたけど、起きたのならよかった」
うわぁ、私、どんだけ緩んでるのっ。
「本当は起きるまで見ていようかと思ったけど、さすがにお腹が空いたから、簡単なものだけど作ったよ」
「すみません……」