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テンプテーション【完結】
第2章 自覚する想い
 月野木さんとのキスは、とても気持ちがいい。
 キスをするまでは唇を重ね合わせるだけならまだしも、他人の舌が口の中に入るなんて気持ちが悪いと思ったけれど、実際、してみると違っていた。
 口の中に舌を差し込まれたときのぬるりとした感触、すり合わされたときのざらりとした感触。どちらも初めて知る感触だけど、気持ちが良かった。
 舌と舌が絡み、動く度に恥ずかしい水音がしてくる。擦りあわされた舌がこんなに気持ちがいいなんて知らなかったし、そして、水音がとても羞恥心をあおるというのも初めて知った。
 月野木さんはきつく舌を絡めた後、私の口内から抜け出した。透明の糸が私たちの間に出来て、ぷつりと切れた。息が切れて肩で息をしていたけれど、月野木さんは平然とした表情をしていた。
「ど……して」
「ん?」
 月野木さんの色っぽい視線にくらりとしたけれど、私は続けた。
「キスだけでこんなに気持ちいいの……?」
「気持ちいい?」
「うん、すごく」
 ふわふわとして、もっとキスしていたいって思えるほど、気持ちがいい。
「身体の相性もいいのかもしれないな」
「……身体の相性?」
 そういえば、そんなことを話していた子がいたのを思い出した。
「真白に触れているだけで、気持ちがいい。キスしただけでこんなに感じるのは初めてだ」
 そう言って貴博さんはわたしの唇を軽く喰んで、じっと瞳をのぞき込んできた。
「俺は真白と一緒にいると楽しい。ずっと一緒にいたいと思ったのは真白が初めてだ。だからこそ、結婚したいと思った」
「……私も、です」
 ぽろりと月野木さんの言葉に同意をした後、そのままの勢いで告白した。
「私、も、月野木さんのこと、好きです。一緒にいたい」
「それは……俺とその、結婚、してくれる……?」
「はい」
 酔っぱらっているとはいえ、いや、酔っているからこそ思ったことを素直に口に出来たかもしれない。
 キャミソール一枚で、しかもベッドに押し倒された状態で返事をする内容ではないかもしれないけど、一緒にいたいと思えた。そしてこの気持ちよさを手放したくないと思ったのだ。
 私はとても不器用だと思う。要領がよくないからこそ、彼氏は要らないと思ってきた。
 だけど、月野木さんとならどうにかやっていけるのではないかと思ったのだ。
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