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テンプテーション【完結】
第3章 囲い込まれる野良猫
 ほろ酔い気分のところで今日はお酒は止めておくことにした。
 というのも、まだ貴博さんと決めておかなければならないことがたくさんあったからだ。
「家なんだけど」
「はい」
「真白にこちらに越してきてもらおうかと思ったんだが、ちょっと手狭なんだよな」
 貴博さんの部屋を思い出してみる。少し余裕があるけれど、明らかに一人暮らしの間取りだった。
「そうですねぇ。二人で住むには窮屈そうですね」
 となると、引っ越しをすることになるわけだけど。
「二LDKだと狭いですよね」
「真白はマンション派か?」
「え? 戸建てはだって無理ですよ」
 母が庭付き一戸建てなんてわがままを言ったから、あんな通勤の便の悪いところに家を買う羽目になったって父が愚痴をこぼしていたから、マンションしか考えていなかった。
「そうだなあ、マンションの方がメンテナンスは楽だな。真白は通勤が楽な方がいいんだよな?」
「電車に乗らないですめば理想です」
 それほど飲んだつもりはなかったけれど、思ったより酔っていたのかもしれない。後は貴博さんが相手ということもあって油断していた。
「じゃあ、このあたりで分譲マンションを探すか」
「……はいっ?」
「賃貸よりトータルコストは安く済むよな?」
「そう……なんですか?」
 買おうと思ったことがないから、比較をしたことがない。だから知らなかったのだけど。
「この辺りの家賃相場は知ってるよな?」
「大体は」
 その後、貴博さんはこの辺りの家賃相場と分譲マンションの値段を熱く語ってくれた。
 最後の辺りは難しすぎて、貴博さんはなんでも知っていてすごいなぁとしか思えなかったのは内緒だ。
「物件選びはまた後日として、そろそろ帰るか。少し飲み過ぎたみたいだな、俺」
 と言っているけれど、二人で徳利二本だからそれほどではないと思う。
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