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冷たい籠の中で
第2章 連行

だんだんと目か慣れてきて、
周りの様子か、見えるようになった。
知らない部屋。
おばあちゃんの家で見たような土壁の
小さな部屋。
モノは隅にある大きな箱くらいしか見当たらない。
入り口は
重そうな金属でできていて、
まるで監獄みたいだ。
逃げるなんて…。
絶望的だ。
暗い気持ちで繋がれて、
しばらくすると
[ガラン]
と大きな音が響いて、
重たい扉が開いた。
入ってくる光はわずかだが
それさえ眩しくて目を細める。
慣れてくると
キレイな顔をした、
でも怖そうな男がボクを見下ろしているのがわかった。

