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忘れられる、キスを
第19章 甘え
「……いい?」
低い、短い、呟き声。
うん、とも、嫌だ、とも言えず、固まってしまう。
「まだ、怖い?」
「……ん」
「じゃあ、ルールを決めよう」
星くんは私の右手を掴み、自分の背中の方へ回す。
「本当に嫌だって思ったら、俺の背中、思いっきり叩いて」
トン、と私の手を自分の背中に打ち付ける。
「絶対、やめるから。約束する」
そういうと、また、唇を重ねた。
今度は、さっきよりも深く。
器用に舌で唇を割り、するりと侵入すると、ゆっくりと歯列をなぞる。
「んんっ…ん…ふ……」
じん…と頭の芯が甘く痺れる。
角度を変え、深さを変え、息をつかせぬまま、何度も何度もキスを繰り返す。
「えっちゃん先輩、耳、弱いんだったね」
「ひぁ…っ……や…あ……」
かぷり、と甘噛みされて、ぞくりと身体が粟立つ。
身体に力が上手く入らず、思わずぎゅうっと星くんの服を握った。
星くんは私の頭を右手で支え、輪郭をなぞるように、キスを落とす。
そして時折、ぎゅうっと抱きしめる。
それの繰り返し。
「先輩…」
「ん……」
星くんが私を呼び、少し、身体が離れる。
真っ直ぐこちらを見つめる、真剣な目。
これから自分の身に起こるであろうことに身体が固くなる。
沈黙の中で雨音だけが、やけに大きく聞こえた。
低い、短い、呟き声。
うん、とも、嫌だ、とも言えず、固まってしまう。
「まだ、怖い?」
「……ん」
「じゃあ、ルールを決めよう」
星くんは私の右手を掴み、自分の背中の方へ回す。
「本当に嫌だって思ったら、俺の背中、思いっきり叩いて」
トン、と私の手を自分の背中に打ち付ける。
「絶対、やめるから。約束する」
そういうと、また、唇を重ねた。
今度は、さっきよりも深く。
器用に舌で唇を割り、するりと侵入すると、ゆっくりと歯列をなぞる。
「んんっ…ん…ふ……」
じん…と頭の芯が甘く痺れる。
角度を変え、深さを変え、息をつかせぬまま、何度も何度もキスを繰り返す。
「えっちゃん先輩、耳、弱いんだったね」
「ひぁ…っ……や…あ……」
かぷり、と甘噛みされて、ぞくりと身体が粟立つ。
身体に力が上手く入らず、思わずぎゅうっと星くんの服を握った。
星くんは私の頭を右手で支え、輪郭をなぞるように、キスを落とす。
そして時折、ぎゅうっと抱きしめる。
それの繰り返し。
「先輩…」
「ん……」
星くんが私を呼び、少し、身体が離れる。
真っ直ぐこちらを見つめる、真剣な目。
これから自分の身に起こるであろうことに身体が固くなる。
沈黙の中で雨音だけが、やけに大きく聞こえた。