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忘れられる、キスを
第4章 衝動
風呂から上がると、先輩が椅子の上で小さくなって、泣いていた。
震える細い肩が愛おしい。
気付いたら、抱きしめていた。

「辛いなら、全部出しちゃいなよ。俺、全部受け止めるから」

思わず言っていた。
一人で泣くなって、言ったのに。
それでもまだ、ひっそりと泣いている彼女に苛立った。

少し強く抱きしめ、落ち着くまで、背中を撫でる。
すると、ぽつり、ぽつりと泣いている理由を話し始めた。
やっぱり、原因は倉田先輩。

なんで、なんていえない。
どうしようもなく、好きなんだよね。
分かるよ。
だって俺も、先輩と同じだから。


俺のことを好きになればいいのに。


そう思った時には、キスをしていた。

戸惑う顔。
強張る身体。
震える声。

「倉田先輩のこと、まだ、好き?」
「ん、好き…」

小さく頷いた姿に、ぷつり、と俺の中で何かが切れた音がした。
分かり切ったことだった。
聞かなきゃよかった。
でも、もうどうしようもない。

「忘れて、俺のこと、好きになって」

そう言って、キスをした。
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