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忘れられる、キスを
第33章 安心毛布
「さっき、どうしたの?」
ベッドに潜り込んだ星くんが私の頭を撫でながらきく。
本当は、見られたくない。
けれど、このまま、この痕を残しておきたくもなかった。
「あの、ね」
「ん?」
喉がカラカラになる。
なんて言えばいいのか、分からない。
私は、星くんに、どうして欲しいのだろうか。
「どうしたの」
星くんは、優しく言って、私の目を覗き込む。
ぷち、と寝巻きのボタンを一つ外した。
「せ、先輩…?」
星くんが驚いたような声を出す。
ぷち、ともう一つボタンを外し、そこをそっとはだけた。
恥ずかしさに、指先が震える。
星くんが、ひゅっと息を飲んだ。
「あ、痕…残って……いっぱい…」
「これ、あいつの…」
首の下から鎖骨にかけて残る紅い痕。
星くんが、其処に一つずつ、口付けていく。
チリッと痛みが走る。
「こんなの、つけられて…嫌だったよね……」
「ん…っ…」
そう、こうして、星くんの痕を、つけて欲しかったのだ。
いつものように。
星くんの、独占の、証。
佐野さんに身体を嬲られた事実を消し去りたくて、星くんを利用している、嫌な女だ。
けれども、星くんのキスは、優しくて、甘い。
「もっと、俺にして欲しいこと、言って」
星くんが、私の心を読んだかのように呟いた。
ベッドに潜り込んだ星くんが私の頭を撫でながらきく。
本当は、見られたくない。
けれど、このまま、この痕を残しておきたくもなかった。
「あの、ね」
「ん?」
喉がカラカラになる。
なんて言えばいいのか、分からない。
私は、星くんに、どうして欲しいのだろうか。
「どうしたの」
星くんは、優しく言って、私の目を覗き込む。
ぷち、と寝巻きのボタンを一つ外した。
「せ、先輩…?」
星くんが驚いたような声を出す。
ぷち、ともう一つボタンを外し、そこをそっとはだけた。
恥ずかしさに、指先が震える。
星くんが、ひゅっと息を飲んだ。
「あ、痕…残って……いっぱい…」
「これ、あいつの…」
首の下から鎖骨にかけて残る紅い痕。
星くんが、其処に一つずつ、口付けていく。
チリッと痛みが走る。
「こんなの、つけられて…嫌だったよね……」
「ん…っ…」
そう、こうして、星くんの痕を、つけて欲しかったのだ。
いつものように。
星くんの、独占の、証。
佐野さんに身体を嬲られた事実を消し去りたくて、星くんを利用している、嫌な女だ。
けれども、星くんのキスは、優しくて、甘い。
「もっと、俺にして欲しいこと、言って」
星くんが、私の心を読んだかのように呟いた。