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忘れられる、キスを
第33章 安心毛布
「なんか食べたら?」

星くんが昼間に買い込んだ甘味類を冷蔵庫から取り出す。

「あ、コーヒーゼリーあるじゃん。これは?」
「食べていいよ」
「半分こしよ」

星くんがスプーンを水切りカゴから抜いて、こちらへ戻ってくる。

「はい、先輩、あーんして」
「い、いいよ…自分で…」
「だめ、ほら、あーん?」

つん、と冷たいスプーンの先で唇をつつかれた。
恐る恐る、口を開ける。
つるりと、冷たいゼリーが口の中に滑り込んだ。

「おいしい?」
「ん、おいし…」

じゃあ、もう一口、と星くんが、スプーンを差し出す。
恥ずかしくて、けれども、つるりと流れ込む甘いゼリーが、空腹でひりつく胃を落ち着かせてくれた。

「星くんは…食べないの?」
「んー…先輩、食べさせてくれる?」

スプーンを渡され、渋々、ゼリーを掬ってさしだす。
あ、あんまり甘くないや、と星くんが嬉しそうに言った。

「甘いの、苦手、なの?」
「あ、まあ…極端なやつは…このくらいは平気」

星くんはスプーンを私の手から取り上げると、また一口、こちらへ差し出した。
結局、ゼリーはほとんど私が食べてしまった。

スプーンとゴミを片付け、二人ならんで歯を磨く。

星くんは、背が高いなあ。

鏡越しにそんなことを考えていたら、ふっと星くんが笑いかけた。
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