この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater27.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
忘れられる、キスを
第4章 衝動
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
気付くとカーテンの隙間から朝日が差し込んでいた。
ぼんやりとした頭で昨日のことを思い返す。
ああ、そうだ、昨日はえっちゃん先輩と…
そこまで考えて、はっと隣を見ると先輩がいない。
抜け殻のような温もりだけ。
「え、えっちゃん先輩…?!」
思わず叫んで飛び起きると、
「お、おはよ…」
きょとんとした表情の先輩がキッチンスペースから顔をのぞかせた。
「あ…お、おはようござい、ます…」
先輩がいなかったことに動揺してしまったのを悟られたくなくて、挨拶がぎこちなくなる。
先輩はといえば、化粧こそしていなかったが、もうすっかり昨日のモスグリーンのワンピースに着替えていた。
「洗濯、ありがとう…昨日借りたやつは後で洗って返すね」
「いいですよ。その辺においといて。こっちで洗うんで」
「だ、だめ…パ、パンツは…」
耳まで真っ赤にして「パンツ」なんて単語を口にする先輩はめちゃくちゃ可愛い。
あれ、俺、こんな変態だっけ…
床の冷たさを恨めしく思いながら、顔を洗いに洗面所へたつ。
顔を洗ったらちゃんと言わなくちゃ。
戻ると、ふわりとコーヒーの匂いがした。
「あの、えっちゃん先輩」
なあに、と振り返って小首を傾げる姿は小動物のよう。
「き、昨日は本当にすみませんでした…!」
謝って済む話ではない。
けど、謝らないと気が済まない。
「あ、あの、私、その…」
ごにょごにょと口ごもる先輩。
また、顔が紅い。
「あ、あんまり…そういうの、経験、なくて…そ、それで、ちょっと、び、びっくりした…だけ、だから…」
普段より数倍小さな声で言った。
「昨日、ありがとう。ずっと一緒にいてくれて」
そういってにっこり笑った先輩に、心臓がぎゅっとなった。
ぼんやりとした頭で昨日のことを思い返す。
ああ、そうだ、昨日はえっちゃん先輩と…
そこまで考えて、はっと隣を見ると先輩がいない。
抜け殻のような温もりだけ。
「え、えっちゃん先輩…?!」
思わず叫んで飛び起きると、
「お、おはよ…」
きょとんとした表情の先輩がキッチンスペースから顔をのぞかせた。
「あ…お、おはようござい、ます…」
先輩がいなかったことに動揺してしまったのを悟られたくなくて、挨拶がぎこちなくなる。
先輩はといえば、化粧こそしていなかったが、もうすっかり昨日のモスグリーンのワンピースに着替えていた。
「洗濯、ありがとう…昨日借りたやつは後で洗って返すね」
「いいですよ。その辺においといて。こっちで洗うんで」
「だ、だめ…パ、パンツは…」
耳まで真っ赤にして「パンツ」なんて単語を口にする先輩はめちゃくちゃ可愛い。
あれ、俺、こんな変態だっけ…
床の冷たさを恨めしく思いながら、顔を洗いに洗面所へたつ。
顔を洗ったらちゃんと言わなくちゃ。
戻ると、ふわりとコーヒーの匂いがした。
「あの、えっちゃん先輩」
なあに、と振り返って小首を傾げる姿は小動物のよう。
「き、昨日は本当にすみませんでした…!」
謝って済む話ではない。
けど、謝らないと気が済まない。
「あ、あの、私、その…」
ごにょごにょと口ごもる先輩。
また、顔が紅い。
「あ、あんまり…そういうの、経験、なくて…そ、それで、ちょっと、び、びっくりした…だけ、だから…」
普段より数倍小さな声で言った。
「昨日、ありがとう。ずっと一緒にいてくれて」
そういってにっこり笑った先輩に、心臓がぎゅっとなった。
![](/image/skin/separater27.gif)
![](/image/skin/separater27.gif)