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忘れられる、キスを
第45章 仲直り?
ちゅ、ちゅ、と頬から耳、首筋にキスをされる。
戯れのような口付けがくすぐったい。

「ほ、星く…ひゃ…」

耳朶を甘噛みされ、思わず声が出た。
顔が熱い。

「昨日、うっかり寝ちゃったから…先輩、いっぱいキスして欲しいって顔してたのに、ごめんね」

確かにそう思っていたけれど…
そんな物欲しそうな顔をしていたのかと思うと余計に恥ずかしく、ますます顔が熱くなる。

「顔、真っ赤。そんなに恥ずかしいの?もう何度も…」

星くんの言葉が途切れた。
頬に触れた掌が冷たくて、心地よい。

「……熱くない?」
「へ…?」
「顔、熱すぎ…熱あるみたい…」

こつん、と額を合わされる。

「…やっぱり、熱あるよ?昨日、ずっと外にいたから…」

言わんこっちゃない、と星くんが少し怒ったように言った。
そういえば、さっきからぞくぞくと嫌な寒気を感じている。
顔が熱くて、頭がくらくらする。
ずっと、星くんのせいだと思っていたのに…

「ベッド入って、あったかくして」

星くんは私をベッドに押し込むと、冬掛け布団と毛布を顎の下まで引き上げた。
ごそごそと棚を探し、体温計を手渡される。
ピピッと小さな電子音がして、確認すると七度九分を表示していた。

「今日はもうずっと寝てること」

以前星くんが使った残りなのか、熱さましのシートをぺたっと額に貼られた。
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