この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
忘れられる、キスを
第46章 邪魔
「……ごめん、なさい」
蚊の鳴くような声で先輩が呟いた。
布団の隙間から見える顔は熱のせいでかなり赤い。
「とりあえず寝てて。俺、買い物してくるから」
「ん…寝る…から、もうちょっと、待って」
かなり寒いのか、布団の中で身体が縮こまっている。
電気を消し、部屋を薄暗くする。
「ほんとに、ごめんね、こんな…」
「いいから、寝てなよ」
「ん…」
ふっと瞼が閉じた。
とん、とん、と布団を叩くうちにすうすうと小さな寝息が聞こえてきた。
起こさないようにそっとドアを開け、外へ出る。
近くのコンビニでスポーツ飲料や先輩の好きそうなプリンやゼリーをカゴに入れた。
会計を済ませ、すぐに家に戻る。
ピンポン、とインターホンを鳴らす音が聞こえ、ふと二階の自分の部屋のあたりを見上げた。
人影が見える。
急な来客かと、慌てて階段を上がると半分開いたドアの間から寝巻き姿のえっちゃん先輩が見えた。
来客は後ろ姿だが、こいつは…
「崎本、何してんだよ?」
「あ、リュウ!もう、電話もメールも出ないから心配で来ちゃったじゃん!」
文化祭で一緒にバンドを組んでいた崎本明日香が振り返った。
その向こうでえっちゃん先輩が戸惑った表情を浮かべていた。
蚊の鳴くような声で先輩が呟いた。
布団の隙間から見える顔は熱のせいでかなり赤い。
「とりあえず寝てて。俺、買い物してくるから」
「ん…寝る…から、もうちょっと、待って」
かなり寒いのか、布団の中で身体が縮こまっている。
電気を消し、部屋を薄暗くする。
「ほんとに、ごめんね、こんな…」
「いいから、寝てなよ」
「ん…」
ふっと瞼が閉じた。
とん、とん、と布団を叩くうちにすうすうと小さな寝息が聞こえてきた。
起こさないようにそっとドアを開け、外へ出る。
近くのコンビニでスポーツ飲料や先輩の好きそうなプリンやゼリーをカゴに入れた。
会計を済ませ、すぐに家に戻る。
ピンポン、とインターホンを鳴らす音が聞こえ、ふと二階の自分の部屋のあたりを見上げた。
人影が見える。
急な来客かと、慌てて階段を上がると半分開いたドアの間から寝巻き姿のえっちゃん先輩が見えた。
来客は後ろ姿だが、こいつは…
「崎本、何してんだよ?」
「あ、リュウ!もう、電話もメールも出ないから心配で来ちゃったじゃん!」
文化祭で一緒にバンドを組んでいた崎本明日香が振り返った。
その向こうでえっちゃん先輩が戸惑った表情を浮かべていた。