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忘れられる、キスを
第46章 邪魔
ついこの間まで文化祭でバタバタとしていたと思ったらあっという間にクリスマスコンサートの日を迎えてしまった。
定期演奏会は二月だから、きっとそっちもあっという間だろう。

午前中に舞台の設営と全体の流れの確認、簡単なリハーサルを終え、昼休憩ののち、本番が始まる。
祝日とはいえ、クリスマス前だ。
毎年、定期演奏会よりも観客は少ない。
けれども、そっと舞台袖から客席を覗くと、意外なことに半数以上の席が埋まっていた。
広報担当が張り切ってチラシでもまいたのだろうか。
えっちゃん先輩の姿は確認出来なかった。

「リュウ先輩、次、ですよ」

進行を担当する後輩に声をかけられた。
光の溢れる舞台へと向かう。
客席に向かって一礼して、鍵盤に向き合った。

曲目は「戦場のメリークリスマス」。
同名映画のテーマ曲だ。
戦争を題材にしている映画だから、決して明るい話ではないが、この悲しくも美しい旋律は誰もが耳にしたことがあるだろう。
クリスマスコンサートということもあり、他のメンバーが定番のクリスマスソングやポップス系の明るい曲を選んでいた。
だから、一曲くらい静かな曲があってもいいだろう、と俺はこれを選んだ。

ね、えっちゃん先輩?
ちゃんと聴いてね。
俺、頑張るから。
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