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第51章 酔っ払い

「…いい？」
「ん、ちょっと、待って…」

きゅっと抱き締められる。
態勢はちょっと辛いが、こうして求められていることを感じられるのはまんざらでもない。
薄い唇を食むように、口付けを繰り返す。

「…あ、星く…」

ヒクンと中が震える。
こんなキスでも感じてしまうのだろうか。

「も、もう、大丈…夫」
「ん、分かった」

大丈夫、と言っても息を詰めてしまう先輩の額にもう一度口付ける。

「ゆっくりやるから。無理しないで」

未だ緊張が解けないのか、痛みがあるのか、恐怖心が残っているのか分からないが、ほんの少し、顔を歪めている。

「手……繋いで？」

伸びてきた白い右手が俺の骨張った手と絡まる。
俺が動くたび、胸の膨らみが艶かしく揺れる。
白い肌に散らばった紅い痕が、俺自身の独占欲の強さを知らしめていた。

「…あっ、あ…んあっ、や…！」

びくりと身体が動く。
襲い来る快感の波に堪えるように、ぎゅっと目をつむってしまう。

「ここ、イイの？同んなじとこばっか」
「…んっ、や…あ、あっ……ん、ん…」

ほんのわずかに腰が動いている。
俺に合わせて、擦り付けるように、ぎこちなく揺れていた。