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第53章 ふたりぐらし

「痛くない？」
「ん…大丈夫…」

意地悪なことをしても、こうして気遣ってくれるのが嬉しい。
しばらくの間、動かず、じっとしていた星くんは、両手で私の胸を弄り出した。

「絵津子さんのおっぱい、かわい…さっきあんなにしたのに、またツンってしてる…」

膨らみにキスされ、先端を避けて周りを指の腹で擦られる。
身体の中ではジンジンとした熱が燻り、もどかしい刺激に思わず、もっと…と強請ってしまう。

「もっと、なに？」

意地悪な笑みを浮かべる。
星くんはこうして度々、私が我慢できなくなって、直接的な言葉で行為を強請るよう仕向けてくる。
恥ずかしくて言葉にできない私は、胸を弄るその手を、自分の触れて欲しいところまで持っていくことしかできなかった。

「どうしたの？触って欲しいとこあるなら、口で言ってみてよ」

指の動きはいつの間にか止まっている。
熱の燻る中心に触れて欲しくて、星くんの指先を胸の先端で動かした。

「あれ、さっきと逆バージョンだね」

星くんは自分からは動かしてくれない。
今、私は、星くんの指を使って、またしても自分で自分を慰めてるのだ。