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忘れられる、キスを
第53章 ふたりぐらし
「もうちゃんと解れてるね」

私の足を広げて2本の指で秘所を弄る。
くちゅ、といやらしい水音が再び部屋の中に響く。

「俺だって限界だからね」

いい?と確認する律儀さがおかしい。
うん、と答えると、星くんがさっとズボンと下着を脱いだ。
目の前に現れた欲の塊は、彼がどれほど我慢をしていたかを示すようだ。

「触って?」

突き出されたそれに、そっと手をかける。
熱くて、硬い。
そして、

「濡れて、る…」
「限界っていったでしょ」

一緒につけてくれる?と小さなパッケージが渡された。
慎重に封を開けて、中身を取り出す。
先を摘んで、空気を抜きながら、星くんに装着する。

「付けてもらうとか、エロいわ…」

そんな軽口を叩きながらも、私の手のひらには熱く脈打っているのが伝わってくる。

「もういいよね、入れたい」

入り口にあてがわれ、少し擦り付けたかと思うと、先端がぐちゅ、と音を立てて私の中に入り込んだ。
そのままゆっくりと進んでくる。
硬さと熱さ、そして久しぶりの感覚にじーんと頭の奥が痺れた。

「全部入った」

嬉しそうな声がして、ぎゅっと抱きしめられる。
裸の胸が重なって、暖かい。
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