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忘れられる、キスを
第53章 ふたりぐらし
先輩が倉田先輩を好きだったのはもうずっと前の話だ。
今は俺の恋人で……その先だって、俺と…
まだ、将来の確約はない。
でも、この先もずっと一緒にいたいから、一緒に暮らすことを選んだ。
それでもこうして時々、不安が襲う。
先輩は、俺のことを、本当に好きだろうか。

ようやく少し早く帰れた昨日、そんなモヤモヤした気持ちをぶつけるように、何度も何度も先輩を抱いた。
いや、先輩が誘ったのだ。
あんな、身体の線が出る服を着て。

「す、…する……」

顔を真っ赤にして、俺の誘いに応える先輩の姿に加虐心がくすぐられる。
どうして、こうも、虐めたくなる表情をするのか。

鏡の前に立たせて、ひたすらに羞恥心を煽る。
止めどなく溢れる愛液と漏れ出る嬌声は、意地悪な俺の仕打ちを受け入れてくれている証だ。
蛍光灯の下で、ショーツ一枚だけを身に付けた先輩は何とも艶かしい。

「ナカ、入れても、いい?」

下着を脱がせて足を広げる。
先輩の中へと続く入り口がヒクヒクと俺を求め、シーツに染みを作るほど蜜が溢れた。
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